【報道部入部問題】国語

 以下の文章は彼女いない歴19年の大学生、たかし君の物語である。これを読み、後の問いに答えよ。

 はあ、今日から新学期か。○○大学に進学してから1年経ったわけだが……。僕はこの年まで彼女ができたことがない。大学二年生となった今年こそ彼女をゲットしてみせる!
「ちょっと、たかし」
 ん? あの声は。
「まったく、今日から新学期なのになんてしけた顔しているの」
 こいつは幼馴染の有紀菜(ゆきな)。芯が強くクールな美少女だ。高校2年の時は△△大学志望だったはずなのに、僕が○○大学を希望していると知った途端、僕と同じ大学を志望したのだ。ま、知り合いがいた方がいろいろ楽だしな。
「そうだぞー、お前去年単位ぎりぎりだったんだからな」
 おっと、今度は亜里沙(ありさ)のご登場か。こいつは大学で同じサークルに入ったのがきっかけで話すようになった女の子だ。ま、いわゆるツンデレキャラってやつかな。
「あら、亜里沙おはよう。今日も“わざわざ”電車を乗り継いでまでたかしを迎えに来たのね」
その言葉に亜里沙は顔を真っ赤にする。
「っ! あ、あーら、そういう有紀菜だってせっかく自転車を持っているのに“わざわざ”たかしと歩いて迎えに来てるじゃない」
その言葉に今度は有紀菜が顔を赤らめる。
「そ、それは」
「ふん……」
とまあ、毎日こいつらと大学に通っているわけだが、この二人とにかく仲が悪い。このぎすぎすした空気怖いんだよなあ。そんな顔を赤くして怒るなら一緒に通学しなければいいのに……。
「な、なあ、別にわざわざ僕と一緒に通学しなくても」
「「は?」」
「ひっ、いや何でもないです……」
そこは息ぴったりなのか。こんな感じで、僕はこの二人に逆らうことができず、毎日一緒に通うことが習慣となっている。
「で、結局なんであんなしけた顔をしていたの?」
有紀菜が問うてくる。
「ああ、去年も彼女出来なかったなって。はあ、どこかに僕のことを好きな女の子でもいないかなあ」
と苦笑しながら二人を顧みる。
「「……」」
 あれ、なんで二人はそんな呆れたような顔してるんだ。
「まあ、たかしだからしょうがないか」
「そうね、こんな人もう置いていきましょう」
といってすたすたと先に行ってしまう二人。え、僕なんか変なこと言ったかな……。首をひねりながらも二人の後をついていく。さあ、大学生活二年目のスタートだ!

問一 傍線部の時の二人の心情について最も適当なものを以下の選択肢から選べ。

①たかし君かっこいい……キュン♡
②あはははははははははおほほほほほほほほほほ
③ブルータス、お前もか
④【悲報】たかし氏、鈍感すぎて草も生えない。

問二 あなたがたかし君に言いたいことを50字以内で答えよ。

※解答は以下をご覧ください。
※本問題は東北大学の入学試験とは一切関係ありません。また、本問題の成績が当部への入部に影響を与えることはありません。



国語【解答と解説】

問一 ④。有紀菜と亜里沙はたかし君のことが好きなのにそれに気づかない彼の鈍感さに呆れて、思わず掲示板にスレッドを立ててしまったという心情を読み取ろう。

問二 (模範解答)は?ふざけんなたかしお前女の子二人連れて通学しといて何が彼女出来ないかなだ、ハーレム作ってんじゃねーかいい加減に(以下略)。
君が感じた思いの丈をそのままぶつけよう。50字ではとても足りそうにないだろうが、そこは国語力と文章力が問われるところである。なお模範解答は62字である。

コメント

このブログの人気の投稿

【教授インタビュー】法学研究科 伏見岳人准教授

【ネタ記事】どうする?燃やす! 問題集の処理法

【教授インタビュー】理学研究科数学専攻 小谷元子教授